2007-09-19
家島彦一『中国とインドの諸情報1−第一の書』(東洋文庫766)、平凡社、2007年。
全2巻のうちの最初の1巻。パリ国立図書館所蔵のアラビア語写本2281番の中に収録される『中国とインドの諸情報についての第一の書』の訳注書。
写本の内容は9〜10世紀のアラブ・イラン系商人による中国とインド等に関する記録。ちなみに2巻は『中国とインドの諸情報についての第二の書』の訳注となるとのこと。
解説をみると唐代の賈耽「道里記」との関係などもよくわかる。なお、すでに入手困難になっている藤本勝次訳注『シナ・インド物語』(関西大学東洋学術研究所、1976年)も同書の訳注であるが、本書解説によると欧文の訳注にもとづいたところがおおいとのことである。そうした欧文の先行する訳注、参考文献に関する解説もされている。
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